薄毛の知っておきたい原因と基礎知識

2022年9月
  • AGA治療2年目の壁?効果停滞を感じたらやるべきこと

    円形脱毛症

    AGA治療を開始して1年ほどで初期の効果を実感し、順調に改善が見られたものの、2年目に入ってから「なんだか効果が停滞している気がする」「以前ほどの変化を感じられない」といった壁に直面する方もいらっしゃるかもしれません。これはAGA治療の過程でしばしば聞かれる悩みの一つです。まず理解しておきたいのは、AGA治療の効果の現れ方には波があるということです。治療開始初期は、休止期にあった毛髪が一斉に成長期に入ることで、比較的短期間で目に見える変化を感じやすい傾向があります。しかし、ある程度毛量が増え、ヘアサイクルが正常化してくると、その後の変化は緩やかになるのが一般的です。そのため、劇的な変化がなくなったことを「効果が停滞した」と感じてしまうことがあります。しかし、実際には抜け毛が抑制され、現状維持ができているだけでも治療効果は持続していると言えます。それでもなお、明らかな後退を感じる場合や、さらなる改善を望む場合には、いくつかの対処法が考えられます。まずは、担当医に相談することが最も重要です。自己判断で薬の量を変えたり、治療を中断したりするのは避けるべきです。医師は、現在の髪の状態や治療経過を客観的に評価し、必要であれば治療薬の種類や用量の調整、あるいは新たな治療法の追加などを提案してくれるでしょう。例えば、フィナステリドで効果が頭打ちになっている場合に、より強力なDHT抑制効果を持つデュタステリドへの変更を検討したり、ミノキシジル外用薬の濃度変更や内服への切り替えを考慮したりすることがあります。また、生活習慣の見直しも大切です。治療薬の効果を最大限に引き出すためには、バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動、ストレス管理といった基本的な生活習慣が土台となります。2年目に入り、治療に慣れてきたことで、生活習慣への意識が薄れていないか、今一度振り返ってみましょう。喫煙や過度な飲酒も治療効果を妨げる要因となります。AGA治療は長期にわたるため、途中で効果の踊り場を感じることは珍しくありません。焦らず、諦めず、医師と二人三脚で最適な治療法を模索していくことが大切です。

  • AGA治療の基礎知識。効果的な第一歩とは

    AGA

    AGA、すなわち男性型脱毛症は、成人男性に見られる進行性の薄毛の症状です。髪の毛が細く短くなり、徐々に抜け落ちていくことで、生え際や頭頂部の地肌が目立つようになります。このAGAの主な原因は、男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロン、通称DHTと、遺伝的な感受性にあるとされています。DHTが毛根にある毛乳頭細胞に作用すると、髪の成長期が短縮され、十分に成長する前に抜け落ちてしまうのです。しかし、AGAは適切な治療を行うことで、その進行を遅らせたり、発毛を促したりすることが可能です。AGA治療の基本的なアプローチは、このDHTの働きを抑制すること、そして毛髪の成長をサポートすることにあります。代表的な治療薬としては、DHTの生成を抑えるフィナステリドやデュタステリドといった内服薬、そして頭皮の血行を促進し毛母細胞を活性化させるミノキシジル外用薬があります。これらの薬物療法は、多くのクリニックでAGA治療の柱として用いられています。治療を開始するにあたっては、まず専門の医師による正確な診断が不可欠です。自己判断で市販の育毛剤に頼るのではなく、皮膚科やAGA専門クリニックを受診し、自身の薄毛の原因や進行度を把握することが、効果的な治療への第一歩となります。医師は、患者一人ひとりの状態に合わせて、最適な治療プランを提案してくれます。AGA治療は根気強く継続することが重要であり、効果を実感するまでには数ヶ月から半年以上かかることもあります。焦らず、医師の指示に従い、治療に取り組むことが大切です。